バイトを辞めた

辞めたというよりはバックれた。
当日に職場と社員から一回ずつ電話があったが、それ以降は一切音沙汰ない。


時給も待遇も最低最悪だけど人がとても良い職場だと思っていた。
みんながみんな全員良いという訳ではなかったが。
でも、それも一皮ひん剥けばただの醜い肉でしかなかった。


私は人間関係を構築するのがとても苦手だ。
それは画面上のインターネットでも、面と向かうリアルでも。


原因はわかっている。
自分自身の許容範囲が極端に狭いのだ。
ひとつでも自分の中の価値観や意志に反する面があると、絶望し、落胆し、そして侮蔑する。
それはもう修正が効かない。
効かない、というより、まあいいか、という風にならない。
我が強い強情な性格なんだと思う。
治さなければ、とも思う。
でも、治したら自分が今まで築いた自分というものが死ぬと思う。
それが嫌で出来ない。


簡潔にまとめると、職場で歳の近かった女がただの尻軽で、同じく歳の近かった男がそれにそそのかされるただのバカで、古株の男が生理的に無理になったからだ。
それに絶望して、もう拒絶の姿勢を取ろうとそれを実行した矢先にいつもと違うと感じたのか、やたら馴れ馴れしくなってきて何もかもが面倒臭くなったからだ。


拒絶の姿勢や冷たい態度と言っても私は小心者だから遠回しにしか出来ない。
ましてや、それを突っ込まれたら、ああはいそうですよ、お前らが嫌いだからな、なんて開き直れない。
同じ職場でそれは気まずすぎる。


どれだけ最悪な手段で関係のない色んな人に迷惑をかけても、もう、いいやと思った。
嫌なことから逃げずに立ち向かう気力など生まれつき備わっていない。


嫌なものは嫌なんだ。
なんで立ち向かう必要があるんだ。
立ち向かって心を壊すより、逃げてでも自分の居心地が良い場所を探す方が全然良い。
と、言い訳がましい言葉で自分を慰めた。